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考察:音楽・教育 - 2018年2月4日

ピアノレッスンとAI(人工知能)

音楽教室と人工知能って何か関係あるのでしょうか。そんなことを考える機会が増えてきました。

AIの発達で多くの職業が人間にとって代わるものとなりそうだ、という話題を耳にする機会が増えました。医療の分野で、膨大な枚数のレントゲン写真を見せることで、人間が見逃してしまうような疾患も見つけられる、ということも可能になっているという話があって、それをピアノに置き換えたら、CDなどの音源をたくさんAIに聴かせることで特定のピアニスト風に演奏させることが可能になるのだろうな、と想像していました。昨今の自動演奏の機械はさらに人間に近づいているらしく、テレビ番組の企画でレコーディングプロデューサーなどに機械と人間の演奏を聴き比べさせたら、相当苦労してましたしね。

特定の演奏家を模倣できるのであれば、ある演奏が特定の演奏家に近いかどうかを判別できるようになる、だとしたら、音楽教室で指導しているコンクールや受験対策はAIといっしょにできるようになってしまうとも考えました。入選者の傾向などをAIに覚えさせてそれに合わせて対策をしていくことが不可能ではないという想像をIT技術者の方々と意見交換したところ、おおむね不可能ではないという見解でした。

技術的には可能になっても、実用性はどうだろうとの疑念はあるものの、いやいや需要を作ろうと開発にいそしむ人たちはいるもので、アプリやらウェブサイトやら、ピアノレッスンを提供するツールがかなりたくさん出回っているのを簡単に見つけられます。

ピアノの先生方にも同じような不安を抱える方が全国にいるようで、ピアノと人工知能などで検索すると様々な意見を聴くことができ、参考にさせていただいています。

音楽家には機械に仕事を奪われた苦い経験がすでにあります。それは録音技術で、レコードやラジオの出現により多くのミュージシャンが仕事を失ったと考えています。今後ピアノ教室というものがどうなっていくのか、なくなってしまうということは絶対にないでしょうけど、第二波が襲い掛かりつつあるのではと危惧しています。

さて、ピアノ教室には何が求められるようになっていくのでしょうか。今それを先生方と知恵を絞り考えています。ピアノを習いたい人たちは何を求めているのか、ピアノ教室は何をしてあげられるのか、とても大切なことだと思います。

体験レッスン、見学、随時受付しています。

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