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考察:音楽・教育 - 2023年7月3日

大人がするべき子供の後押し

ある先生業をしている方のSNSへの投稿を見ました。

「YouTubeではこう言ってました」とか「YouTubeではこうでした」とか発言されると本当に嫌。先生についていらっしゃる生徒さん方は参考程度にYouTubeは活用して欲しい。

「YouTubeではこうでした」と発言した生徒さんはネットを活用して意欲的に学ぶ方です。対して、本当に申し訳ないですが、この投稿をした先生は新しい情報の受け入れられていないのではないでしょうか。

世界から学べる現代

今、インターネットを活用すればありとあらゆる情報が手に入ります。これを実証するために、私自身ネットの情報だけで未経験のバイオリンの弓の毛替えの方法を調べて実践しました(バイオリンの演奏も先生には習わずネットで情報収集しています)。

この弓の毛替えのハウツーを紹介している動画やサイトはほとんどが海外発でした。このように、知りたい技術や知識の多くはインターネット上で見つけることができ、世界に目を向ければ情報量は何倍にも膨れ上がります。

意欲的な子はどんどん調べています。最近は、自分で進学先を見つける「小学生」がいる話をいくつか(ひとつじゃない!)を聞いて驚きました。校風や部活など目的はさまざまですが、自分から探して「この学校に行きたい」と告げられるんだそうです。すごいですね。

使うか、使われるか

パソコン、スマートフォン、タブレットで簡単にインターネット経由で膨大な情報が手に入る今、このツールをどう使うかで大きく差が開いていくのを感じています。自分がやりたいことや知りたいことのために情報収集をして活用するのか、動画やゲームなどの娯楽に時間を費やしていくのか。

AIの進化もあり、最近では映画「マトリックス」の世界観が現実化していると言われています。人間が養分となっていたシーン、ご存じですか?動画やゲームなどの無料アプリなどを活用しているようで、逆に行動パターンを読み取られビジネス戦略に活用されている「養分」とされているのです。

自分で切り開く力を

もちろんネットをどう使うかは自由ですが、根本的な話題に戻すと、ピアノを弾けるようになるために、より掘り下げていくためにインターネットはとても役に立つツールです。特に保護者様にとってお子様の情報源については迷うこともあると思いますが、「こんなのを見つけた」というときは、否定せずあらゆる選択肢から吟味させ、自分で選ぶ習慣を身につけさせることはとても大切なことです。そして、それが例え失敗になったとしても、それはマイナスではありません。失敗は成功の元。若いうちはなんでも経験させて、より注意深く選択する技術に磨きをかけさせましょう!

おわりに

「それってあなたの感想ですよね」――ベネッセホールディングスが12月1日に発表した、2022年の小学生の流行語ランキングの1位にランキングした言葉です。

算数の答えのように誰がどう見ても間違いのない正答に「それってあなたの感想ですよね」は通用しませんが、多くの場面で大人という立場から価値観を子供に押し付けている場面は少なからずあるでしょう。そして、同意しないと「怒られるから」とか、何か不利になるからという理由で諦める子は多く、これが本来やりたいことしかやらない子供の主体性を奪っています。これからはいうことを聞く従順な人材より、人が思いつきもしないことをやってのける人材が伸びる時代です。「それってあなたの感想ですよね」はそんな子供たちが得た一つの知恵とも言えます。そう返されたとき、どう答えるか、冒頭の先生のように「嫌」と済ますのか、本人の真意を引き出し尊重するのか、そこで子供が伸びるかどうか大人の対応が試される場面なのです。

体験レッスン、見学、随時受付しています。

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