登録

考察:音楽・教育 - 2020年9月30日

学校の勉強

ピアノレッスンとは直接関係ないですが、今日は中学生の生徒さんとお話しした学校の勉強について記事を書きたいと思います。

勉強が難しい

ある生徒さんが、学校の成績が上がらないと嘆いていました。今の成績順位よりも上げたいようなのですが、どうしたらいいのかわからないと言うのです。

こんなとき、どうしたらいいでしょう。勉強時間を増やすのか、学習塾に通って指導してもらうのか選択肢はいくつかあると思います。

私はこう答えました。

原因を見つけ出し改善する。

大切なのは何を何のために勉強するのかです。最終的にたどり着きたいゴールを明確にすることで、次にやるべきことが見えてきます。

話を聞くと社会科が苦手なようで、日本地理に出てくる各地の気候(年間降水量など)や主要工業生産品などを暗記するのが難しいのだとか。

「難しい」のは単純にデータをそのままインプットしようとしているからであり、並んだ文字列を全て暗記しようとすればそれは円周率のようなランダムな数字の羅列を覚えようとするようなもので確かに重労働です。

なぜ学ぶのか、その理由を探してみる

代わりに、日本全国の降水量の分布や生産品はなぜそのようになっているのか、理由を探ってみてはどうでしょう。地形や緯度・経度、交通、歴史など、さまざまな理由が絡み合って現在の日本が出来上がっているはずです。そのようにストーリーを組み立てていくことで、学習内容に付加価値が付きます。

各学年を通して、もしくは1年間の中で大体どんなことをするのか大枠をつかんでおくのも大切です。教科書の目次が、映画のトレーラーのような役割を果たしてくれます。また、教科書の出版社のサイトに年間指導計画やさまざまな資料が公開されているところもあります。わからない言葉などがあれば、迷わずネットで検索しましょう。

勉強をおもしろく

何のために勉強するのか分からず、気持ちが入らない人もいるかもしれません。

それは「学校の勉強」だからなのかもしれません。サイエンスプロデューサーの米村でんじろうさんは科学を面白いショーにするし、歴史を小説やマンガで読んだり、映像で見たりすると胸が熱くなるストーリーがたくさんあります。

数学だって、世の中にあるものほぼすべてが数学に関わっています。自分が気になっていることと数学の接点を見つけたら意外な発見があります。

英語は基本的な文法を中学3年間でほぼカバーしているから、学校の勉強だけでもかなり実用的に使えるのです(海外留学経験者として言えます)。その他の教科も、大人になって覚えていたらなかなかの物知りであると憧れの眼差しが向けられることが多いのです。

機械的に頭に詰め込むのではなく、それらの知識がなぜ学校で教えられることになったのか理由を探し、世の中でどう役立っているのか思わぬ発見があるかもしれません。

「オリジナル」の意義の重さ

以上のような考え方は単なる一例です。テレビ番組でお笑い芸人がユニークな勉強法を紹介していましたし、インターネット上でも無数の勉強法を紹介しています。その中から自分に合うものがあれば大きな収穫です。

残念ながら現在の学校教育の仕組みでは、みんなが黒板に向かって一様に先生の講義を聞いて学ぶというスタイルであり、先生一対生徒数十人の指導で先生が全員に最適な学習方法を伝授するのは難しいでしょう。だから学校の授業に加えて、自分にベストな勉強方法を自分で探すのです。

以前「私のダイエット方法」を紹介しました。ダイエットサービスに依頼してお金を払ってでもやせるべきかと真剣に考えましたが、結果、人の手を借りることなく自分でネットで調べて15kgの減量に成功しリバウンドはありません。これにより「自力で減量した」ことには胸を張っています。

現在、欲しい知識はインターネットでほぼ手に入ると言われています。ピアノだって、教室に通わずとも習得していく人もいます。自分で探して獲得した実績は何ものにも代えがたい宝物になるのです。

最後に

中高生の皆さんに伝えたい。学校とは海岸で握る砂のようなものです。みなさんにとっては今手に取れる全てかもしれませんが、広大な世界には想像もできない何かが潜んでいます。ぜひ外へ飛び出して誰も見たことのない自分だけの宝物を探しに行ってください!

体験レッスン、見学、随時受付しています。

Archives