感動を音楽に取り込む〜自然の素晴らしさ
だいぶ前に機内誌の紹介を見て気になってた写真集です。なかなか高額なので躊躇していましたが、今度の調律出張で西表島に一泊するので気持ちが高まってついに購入しました。
島のいたるところにロボットカメラを設置して動物たちの生態を調べるという試み。画質も良く臨場感があって、静寂に息をのむ体験をした気分でした。
ピアノ教室とは直接は関係ない本ですが、このような自然科学の神秘に触れるというのは感動を知る上でとても大切なことです。知的好奇心を伸ばすには自然に触れるのがよいとも言われますし。「感動」というと、ドラマ、映画、アニメなどの思わず涙ぐんでしまうワンシーンを想像するかもしれませんが、英語で感動するとは「I am moved.」といい、直訳すると「心を動かされること」です。この本のような世界が現実世界にあることを知ったときに、それが普段の生活にはなじみのない意外なものとして少しでも心を動かされたら、たとえ小さくてもそれは感動です。自分が知っているものとは違うものがある、アニメやゲームなどのような仮想現実ではなく、本当にある意外なものを知ればそのギャップに疑問が生まれ探求してみたいという知的好奇心を刺激してくれます。
ピアノレッスンの形として「モーツァルトが受けた音楽教育の再現」を一つの目標にしています。まあモーツァルトの場合は父親が音楽家だったし、教育環境や生活環境が違うので完全に再現することは不可能に近いですが、現代における過去の名作を頂点とした音楽教育より、過去の名作による感動を受けてのクリエイティブな創作活動を促す音楽教育を目指すには、モーツァルトやベートーヴェンなど歴史に残る巨匠たちがどんなことに感動したのかを知るのは一つのてがかりになるのかな、と考えています。
そんなことを考えながらふと思うのは、モーツァルトが少年時代に旅をしていたこと。当時は自動車ではなく馬車で移動してのでしょうから、エンジン音よりも森の小鳥のさえずりや木々が風に揺れる音を聴きながら旅をしたんだろうなあ、と思うと、そういった自然の音も彼の創作活動に多少の影響は与えたのかな、と想像しました。
そこでちょっとでもそういう世界に触れられたら、ということで、動画をシェアします。
それから、こちらは宇宙の様子がライブで見れるチャンネルです。