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ジャズピアノ - 2022年1月28日

一人ビッグバンドなジャズピアニスト

ジェシカ・ウィリアムスさんというジャズピアニスト。ここ1~2年はまっててずっと聴いています。今ではビル・エヴァンスよりも好きかも、っていうくらい。

インターネット上の情報も豊富とはいいがたく、ウィキペディアは英語版のみ、YouTubeに映像はなく、Amazonで検索しても流通しているCDはごく一部です。iTunesやSpotifyはそこそこ音源も豊富です。

無名といっても間違いではないくらいではありますが、そのキャリアは40年以上。残念ながら近年は体調がすぐれないようで、オフィシャルウェブサイトはなくなっています。アメリカでも似たような知名度のようで、ニューヨークや西海岸の大都市で活動したこともなかったそうです。

しかし彼女の演奏、特にピアノ独奏を聴いたら「なぜ!?」と思ってしまうと思います。

以下はマリアン・マクパートランドさんのラジオ番組に出演したときの会話と演奏が公開されている音源ですが、最初の一曲目の「Why do I love you?」を聴いてみてください。手を交差させたり、ウォーキングペースをしながらのアドリブ、ストライド、ユニークなハーモニー、鍵盤上を左右自由自在に指を躍らせながら奏でる音楽は一人でビッグバンドを自在に操っているようで、なんでこれだけの人がもっと大舞台に立っていないのか、と思わせるほどの演奏能力です。

ラジオでの会話の中でもマリアンが「あまり表舞台に出てきてないわよね」みたいな突っ込みをしているところも、ジェシカがどのような活動をしてきたのかをうかがわせます。

もう本当に一度下のオーディオを流してみてください。アート・テイタムもオスカー・ピーターソンにもひけをとらない演奏内容です。

本人は一番影響を受けたピアニストにセロニアス・モンク上げており、ソニー・ロリンズやジョン・コルトレーンなどピアノ以外のアーティストの影響も大きいと言っています。クラシックで確かな技術を身に付け、ファンキーなジャズを奏でます。そして自身の作曲もメロディとハーモニーともにとても美しい音楽です。

おすすめピアニストです。ぜひ聞いていただきたい!

体験レッスン、見学、随時受付しています。

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