ジャズ・バラードとしてはそこまでメジャーではないかもしれないですが、人気のある「I Wish You Love」。

最近では女性ボーカリストのLaufey さんの歌唱が人気のようです(彼女は歌以外にもチェロやギターを演奏する素晴らしいアーティストです)。

たくさんのミュージシャンが演奏しているこの「I Wish You Love」の中でも、ピアノファンとしてお勧めしたいのがケニー・バロンの演奏です。スタン・ゲッツとの共演を収録した「People Time: The Complete Recordings」で聴くことができます(今知ったのですが、オリジナル盤には収録されていなかったのですね・・・)。

イントロなしでテーマが始まり、テーマの後にサックスのソロ、その後96小節、約3分に及ぶ即興演奏が繰り広げられます。最初の32小節はウォーキングベース、次の16小節はストライド、そしてその後32小節は壮絶なブロックコードでのソロとなり、最後の最後の16小節はわりとオーソドックスなジャズピアノソロとなっています。そのどの演奏もエネルギッシュで聴くほどに感動し、いつか採譜して自分も練習してみたいと思っていました。いざ採譜してみると難易度がとてつもないのがよくわかるので、いつになったら実演できるかわからなかったので、今回はスコアソフトのプレイバックにSynthesiaによる視覚的な動画をつけることとしました。

ちなみに以下の動画で実際にケニー・バロンの演奏を聴くことができます。ピアノソロは3分10秒あたりから始まります。

ジャズピアノを学ぶ全ての人に役立つ学習素材になったと自信を持っています。ぜひ、ご覧ください！