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レッスンでしていること - 2023年10月29日

ピアノレッスンに市販の教材は使いません。

ピアノレッスンでは市販の教材を使っていません。うらやましくもあります。かわいいイラストがあったり、研究されたメソッドが組み込まれていてわかりやすく整理されていたり。

でもデメリットもあると思っていて、例えばその一冊の全てを演奏しないまま終わることがあったり、生徒さんが教材に依存してしまって自分から音楽との出会いを求めなかったり。音楽はピアノ教室でも課題をもらえるからいいや、というマインドができてしまうと能動的に動かなくなるので「何か弾きたい曲はある?」と必ず聞いています。

楽譜の昔とこれから

そもそも一冊の楽譜にたくさんの曲が収録されている販売形態とは歴史的に結構浅いと思っています。一時期アンティーク楽譜を海外のネットオークションなどで買ってた時期があって、ほとんどが1曲単位での販売でした。日本も戦前の楽譜は曲単位で販売していたと思います。印刷コストや著作権の管理など、事務的な手続きを考えるとある程度まとまっていた方が製造側にとってはコスパが良くなるので一冊に何曲も収録する販売形態が定着していったのでしょう。

目標と教材

他方、インターネットの普及でデジタル販売が増えてきている今、一曲単位での販売の方が弱冠割高ではあるものの無駄を省くという意味では有効であるといえます。

さらにさらには、そもそもポピュラー系の音楽をする程度なら楽譜を買う必要なんてほとんどなくて、大体の場合は作ります。Ufretなどのサイトでコードが公開されているし、なくても耳コピできるし、音源はネット上に溢れているしで、よっぽど複雑な曲でない限りは買う必要はないのです。

何より大切なのは、音楽に限らずですが、創作するということを身につけることはとても大切なことなので、そうやって作るところを見せるのも重要なデモンストレーションと思っています。人の創作を再現するだけでは、アート・エンターテイメントの分野ではクリエイティブな人材は育ちません。「私ならこうする」をアウトプットすることをしないと、音楽に限らずどんな分野でも「自分を売り込む」マインドが育たないのです。アメリカ留学中は、とにかくどんな授業でも作ったり発表したり、アウトプットすることを求められました。自分で「自信がない」などと後ろ向きの発言をしただけで減点されました。

実際のレッスン

ピアノレッスンにおいては、こちらかは「あれをしよう」「これをしよう」と課題を与えることはしないようにしています。「やらされる」ことを求める方もいるのですが、どこかのタイミングで自分で課題を見つけて取り組む活動を能動的に始めないと、やってもらわないと続かない状態が続くことになります。

幼児については、童謡を中心にメロディを弾くことに取り組んで行きます。左手はその子の状況に応じて、また今できることと身につけてほしい技術を選びながらアレンジを作っていきます。例えば下の「かっこう」ではコードがCのときはドミソを弾けますが、Gのときにシファソを弾かせると負担が大きすぎるのでルートだけにとどめます。場所によっては伸ばすだけだったり、バリエーションを加えていきます。

小学生で明確に曲のリクエストを受けると、一から楽譜を書いていくこともあります。すごく時間を使うので、書きながら弾かせながら歌いながらと結構忙しいです。

これからの音楽教室

能動的に、学びをDIYしよう、これが学ぶ人のためになると確信している反面、浸透するほどに従来の音楽教室の必要性が薄れていくのではないかという心配の思いもありますが、これはインターネットの台頭で情報の流通量が飛躍的に上がった影響による自然な流れだと思います。そのために、北前楽団を結成して、マンツーマンレッスンではできないみんなで楽しむ音楽の開拓に挑戦しているというのもあります。

といわけで、北前楽団でバイオリンしませんか?😀

これが言いたかった・・・😃

体験レッスン、見学、随時受付しています。

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