旧石器時代、洞窟で奏でた音楽

ちびっこたちとのピアノレッスンでは、理屈より感性に働きかけることが大切なのではと考え実践するようにしています(性格上理屈っぽくなってしまうこともあるのですが・・・)。ならば原始的に音楽と人類はどのようにかかわったのか、人間の遺伝子に音楽が組み込まれている理由、という点について興味を持つようになりました。クラシック音楽誕生以前に、人にとって音楽とはどのようなものだったのかを知ることがレッスンに役立つように思うのです。

ブログ記事より

音楽と先史時代の洞窟

上記リンクは、ピアニストのロイス・スヴァードさんの記事です(英語)。フランスのラスコー洞窟を見学し、考古学者の考察などを紹介しています。

フランスやスペインには数々の洞窟があり、その洞窟には様々な壁画が残されています。いずれも紀元前約1万5千年ほどのもので、石器時代の人が描いたものなのに動物の脚の前後がわかるような複雑な描写、遠近法、顔料の調合、人の身長では届かない高いところ(天井も!)に描くなど、高度な技術を用いている点については、パブロ・ピカソも驚いたという記録があります。

記事では、これらの壁画が、洞窟内で「より音がよく共鳴する場所」に描かれている点に着目しています。そして、考古学者たちはこれらの壁画と音響の関係から、何らかの宗教的儀式が関係しているのではないかとの見方を示しているそうです。

音楽と壁画の関係

描いたポイントで何らかの音、物をたたく、声を上げるなどの音を鳴らして、祈祷行為を行っていたとも考えられ、また、視界の悪い洞窟の中で互いの安全や所在地を伝え合ったともいわれています。ちょうど、イルカやコウモリが音波を発して仲間との位置関係を伝え合う行為のようにです。そして、洞窟の広さ(深さ)を推し量ったり、どこが安全(危険)なのかの情報の記録のために壁画を記したとも考えられています。また、良く響く場所ほど壁画の密度が高いとも言われいます。

当時の人たちの音楽

現代の「音楽」は芸術やエンターテインメントとしてとらえられますが、当時は何らかの情報を伝える手段であったともとらえられています。ボーカル(Vocal)とは英語で歌う意であると同時に声で何かを伝える、ともいいます。当時の人たちが位置確認、安全確認、祈祷行為として発していた声や音は、現代のような拍や調などのシステムを伴った音楽ではないにしても、情報を感情に伝える手段としては「音楽」だったととらえられるのです。現代の音楽も、言葉を伴わなくても喜怒哀楽などの感情を聴き手に伝えられるのですから。

先般、「骨製のフルート」の記事で音楽の起源を話題に取り上げましたが、スヴァードさんの記事によると声での音楽の始まりとは5万年前くらいまでさかのぼるのではないかとのことでした。ますます興味が尽きません。

その他の文献

読んではいないのですが、Amazonのレビューや書評からすると、上記ブログ記事と同じようなことを取り扱っているかと思われます。

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